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2018年03月13日

動物(犬・ネコ)と暮らす『幸せ』について


人はどうして犬や猫を飼うのか、考えたことがありますか?
多くの人が『幸せにしてくれるから』、『癒してくれるから』と答えると思います。
確かに、ワンちゃん・猫ちゃんの可愛い姿を見れば、人は幸せな気持ちになります。
しかし、動物にしてみれば、安全な環境で、適度に心が満たされ、しかも、健康で穏やかな日々が保証されなければ『幸せだ』なんて思わないのではないでしょうか。
飼い主の一方的な思いだけでなく、動物たちのほんとうの福祉を守ってあげなければ、人は動物と暮らすほんとうの『幸せ』を手に入れることはできません。

今回、岡崎の中心市街地活性化のために行う「得する街のゼミナール」(まちゼミ)では「動物と暮らす本当の幸せとは・・」というテーマで講座を開催しますので、興味ある方は、ぜひ、ご参加下さい。

【テーマ】 動物と暮らす本当の幸せとは・・
【日 時】 3月18日( 日) 13時30分~15時30分
【場 所】 岡崎市せきれいホール 101
【定 3員】 15名
※参加をご希望される方は、申し込みは宇野獣医科病院(0564-45-1611)までお申し込み下さい。参加費用は無料です
  


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2017年11月18日

アフリカゾウを密猟から守りたい!!

アフリカゾウと人々が共存できる社会を実現するために・・。

サンブル国立保護区にて
マサイマラ国立保護区にて

もう既に、ご承知の方もあるかと思いますが、アフリカでは、各地で“アフリカゾウ”が象牙目的の密猟により、急速に個体数を減らしています。
テロ組織が活動資金を得るために、多くのアフリカゾウが殺されています。また、人口増加により、森林や草地が農地へと変わり、各地でゾウによる農作物被害が増え、農民にもゾウが殺されています。

近年、そうした密猟の現状が、世界中で知られるようになり、象牙の大量消費国である中国でさえも、象牙市場の閉鎖が決まりました。ところが、日本政府は、『象牙の流通は適切に管理されている』との理由で、『市場の閉鎖は必要ない』と未だに売買が許されています。しかし、実際は、流通する象牙の多くに密猟象牙が紛れ込み、適正に管理されているとは到底思えません。政府も、この現実を素直に認め、全ての“象牙”の売買を禁止し、世界に象牙密猟や密輸阻止の姿勢を見せて欲しいものです。

現在、ケニアでは、獣医師の滝田明日香さんが中心となって、ゾウがミツバチを嫌う習性を利用し、ゾウと農民が共存できる環境作りに奔走し、また同時に、密猟レンジャーとともに、密猟を探知・追跡する犬を使い、命がけで密猟対策に取り組んでいます。
しかし、これらの活動に必要な資金は、ここを訪れる観光客に依存し、近年頻発するテロのために、観光客は減リ続けています。
そのため、密猟レンジャーの活動が制約されてしまいます。

そこで、毎年、東アフリカ【ケニア、タンザニア】に出向き、滝田獣医師の密猟対策プロジェクト、特に、密猟探知犬や追跡犬の衛生管理に必要な資金を、現地で撮影した野生動物の写真でオリジナルのカレンダーを作成し、この活動を理解して頂ける皆さんに購入してもらい、その売り上げや寄付金から支援しています。
そして、今年も、カレンダーを販売しています。
 【カレンダーのイメージはこちらから見られます】
今年のカレンダーは、少し自然に優しい(?)作りにしましたが、製作費は昨年とほぼ同じでしたので、一部1,000円とします。 
ちなみに、昨年は、カレンダーの収益金やご寄付で33万円ものお金が集まり、密猟追跡・探知犬の管理やワクチンなど衛生にかかる費用に当てることができました。ご支援いただきました皆様のおかげだと、本当に感謝しております。

今回、ご協力頂けるようでしたら、その部数・お支払い方法など、メール又は、FAXにてお知らせ下さい。郵送させて頂きます。
お支払方法は、送料(一律500円)を含め、指定口座(下記)への振込み又は現金(書留)にてお願い致します。
【お申込みはこちらからお願いします】

何卒、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。   
  


Posted by うのてつやす at 00:57Comments(0)人と動物の関係

2017年10月31日

ワンちゃんを“良い子”に育てるための講座を開催します。

良い子に育てるための遊び

犬は、飼い主に“楽しさ”や“幸せ”をもたらしてくれるはずですが、誤った知識や考え方で接していると、いつの間にか、とんでもない子になってしまうことがあります。
何かと鳴いてうるさく、些細のことで怒って噛みつき、ワガママいって、飼い主の言うことを無視し、全く聞き分けのない、困った子になってしまいます。
そんな困った子でも、犬について正しく理解し、接し方を変えるだけで、犬は徐々に“良い子”になり、幸せをもたらしてくれる子になります。
次回の『岩津ゼミ』 では、そんな犬との接し方について、お話ししたいと思います。
興味ある方は、ぜひご参加下さい。
また、一歳未満の子犬については、『子犬のしつけ教室』も開催します。

詳しくは、以下のとおりです。

【演題】
どんな年齢の犬でも“良い子”にする方法、教えます!!

【内容】犬は飼い主を観ています。飼い主の魅力や存在感が増せば、犬は変わります。
【日時】11月5日(日)13時30分~15時30分
【会場】 宇野獣医科病院 WAN2クラブ 教室
【講師】 宇野獣医科病院 院長 宇野哲安
【申込】 受講を希望される方は、あらかじめ、本院まで 電話(0564-45-1611)にてお申込み下さい。定員は16名で、受講料は無料です。お気軽にご参加下さい。

 ‥子犬のしつけ教室‥
【内容】脳科学に基づき、犬の気持ちや習性を知って、失敗しない方法をお教えします。 
【日時】11月12日(日) 13時30分~15時30分
【会場】宇野獣医科病院 WAN2クラブ 教室
【講師】宇野獣医科病院 院長 宇野哲安
【対象】一歳未満の仔犬とその家族
【持物】ワクチン証明書、リード、ドックフード(ご褒美)
【申込】受講を希望される方は、あらかじめ、本院まで電話(0564-45-1611)にてお申込み下さい。 定員は6組で、受講料は無料です。お気軽にご参加下さい。

『岩津ゼミ』とは、岡崎市北部地域の岩津の街(岩津天神のある街)を魅力ある街にするために、年2回開催する街興しのためのイベント(まちゼミ)です。今回は18回目になります。
講座は全て無料ですので、お気軽にご参加下さい。
なお、『岩津ゼミ』では、様々な分野の講座も開催されますので、是非、一度、『岩津ゼミ』のホームページをご覧ください。

『岩津ゼミ』:http://home1.catvmics.ne.jp/~uno-vet/wan.html
  


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2017年09月03日

“ネコの幸せな暮らし” を考える。

ミーちゃん

ネコには、ほんの数十年前までは、ネズミを捕ることが仕事であったため、現在も野生的な習性が強く残っています。
近年は、ネコが愛玩を目的として飼われるようになり、様々な毛色や形態の特徴をもった純粋種が作出され、その結果、野性的な部分は多少薄れてきました。しかし、突然変異で現れた外見的特徴を短期間に固定化する品種改良が行われたために、遺伝的な問題を抱える子が増えたのは残念です。

ネコが人と親密な関係(社会化)が習得できるのは、生後1ヶ月半まで、母猫の授乳中に人が世話をし、多くの人と心地良い接触があった子ネコが、将来、人と良い関係を築くことのできるネコになり、人懐っこく、好奇心豊かで、どの子も楽しく飼うことができます。
一方、ネコは犬のように、飼い主との相互関係を大切に生きる動物ではなく、毎日、同じ環境の中で、誰にも邪魔されずに、変化のない穏やかな生活を望みます。そのため、成長後に、あえて、飼い主との関係を変えようとはせず、野良猫のように生活環境が悪く、人との良い関係が築けなかったネコは、生涯、その関係を改善しようとはしません。

最近では、屋内飼育により、ネコが、一日中、のんびりとリラックスした姿や可愛い仕草など魅せてくれ、大いに癒しをもたらしてくれています。これこそが、ネコを飼う目的であったのだと、改めて、多くの人々の知るところとなっています。

ところが、残念ながら、ネコは屋外に出ていくことは当たり前と思っている人が、未だに沢山います。ネコは屋外に出れば、多くのストレスと危険に晒され、何時、命を損ねるかわからない場所に身を置くということを知らなければいけません。
未だに残る野性的な習性がそうさせるのですが、それを芽生えさせるのが、生活環境であり、生活習慣です。避妊や去勢を施し、ちゃんと決められた環境(室内)で、食事、排泄、休息、遊び等を全うさせさえすれば、外に行こうともせず、何らストレスもなく、安全で、充実した幸せな日々を送ることができます。
また、ネコについて誤った考えや不十分な知識がもとで、野良猫にまで餌を与えるなど、誤った動物愛護の価値観が生まれ、それが社会問題になっているということも忘れてはいけません。独り善がりの動物愛護は、時に、動物虐待にもなりかねません。
ネコの本当の気持ちや正しい生態、生理、習性について等、もっと知識があれば、ネコへの「真の愛」を知ることになると思います。

次回、「得する街のゼミナール」(まちゼミ)では「猫と幸せに暮す方法、教えます」という題で、詳しくお話しする機会がありますので、興味ある方は、ぜひ、ご参加下さい。

【テーマ】 “猫と幸せに暮す方法”教えます
【日 時】 9月24日( 日) 13時30分~15時30分
【場 所】 岡崎市民会館 集会室中会議室A
【定 3員】 20名
※参加をご希望される方は、申し込みは0564-45-1611の方までお申し込み下さい。参加費用は無料です

得する街のゼミナール」(まちゼミ)
  


Posted by うのてつやす at 19:08Comments(0)人と動物の関係

2017年08月31日

犬に “しつけ” をする、という考えは、もうやめましょう!!

よくできました・・。

子犬を飼うと、いろんな人から、「“しつけ”しないといけないよ!」なんて言われ、「お座り」、「待て・お預け」、「お手」など、これが犬の“しつけ”と信じ、一方的に命令し、従わせようとします。
しかし、“幸せ”や“癒し”のために飼われる犬に、“しつけ”と称し、一方的な命令で、服従させようとするのは、どこか違和感を覚えます。

実際の例ですが、ある家庭では、飼われた犬が数年後には、みんな噛みつくようになってしまいます。しかも、大人しく性格の良い子犬を飼っても、結果は同じです。
その飼い主の“しつけ”に対する意識は高く、厳格(?)で、声を張り上げ、命令する場面をよく目にします。
正直言って、ちょっと違和感を覚えることもありますが、一方的に犬の行為や気持ちを命令によって変えようとしているのではないでしょうか。
その飼い主は、気分によってその態度が変わることもあり、一貫性を欠いています。また、犬の行為に対し、注意すべきところと、褒めるべきところ、そして、そのタイミングが少しずつずれていて、犬にしてみれば、飼い主の要求が分かり難く、戸惑っている様子です。しかし、それに気づかない飼い主は、思いどおりにならない犬の態度に、より強く命令し、強要しますが、犬は困惑し、怯え、時には、パニックに陥り、自己防衛のためでしょう、抵抗する素振りさえ見せます。
このような事態が続けば、飼い主への信頼は薄れ、時とともに噛みつくような犬になっても仕方ありません。
犬の気持ちを理解せず、一方的に命令に従わせようと“しつけ”る方法は、あまり良い結果を産まないということではないでしょうか。

一方、ある家庭で飼われる犬は、どの子も聞き分けが良く、誰からも愛される子に育ちます。
その飼い主は、とても喜怒哀楽のはっきりした性格ですが、“しつけ”については、無関心で、そのためでしょう、オヤツをいっぱい与えたりして、どの子も太らせてしまいます。それが唯一、問題といえば問題なのですが、飼い主の愛情の深さを示しているのかもしれません。
犬は人の気持ちを感じ取り、それに共感します。犬が目の前で嫌なことをした時は、人が、すぐさま、嫌な気分を態度で見せれば良いのです。犬は、それを敏感に感じ取り、ネガティブな気持ちになります。「もうやるの、止めよう!」と考えるのかもしれません。
また、人にとって喜ばしいことを犬がした時は、人がその嬉しさを素直に表現すれば良いのです。その犬は人が喜ぶ姿を見て、ポジティブな気分になり、再び、人が喜んでくれることをしようとします。
このように、犬は、飼い主の気持ちを汲んで行動に反映し、飼い主とより適切な関係を維持しようとします。犬は、人との相互コミュニケーションを非常に大切にする動物なのです。
こうして犬は、人と仲良く、互いの意図を汲み取り、適切な関係でいたいと望んでいるものなのです。

犬と暮らすということにつきましては、まだまだ多くのことを、知ってもらいたいと思いますが、次回の「得する街のゼミナール」(まちゼミ)では「お利口な犬の育て方、教えます」という題で、詳しくお話しする予定ですので、興味ある方は、ぜひ、ご参加下さい。

【参考】
「得する街のゼミナール」(まちゼミ)

(テーマ) “お利口な犬の育て方”教えます
(日 時】 9月10日( 日) 13時30分~15時30分
(場 所) 岡崎市民会館 集会室中会議室A
(定 員) 20名
 ※参加を希望される方は、0564-45-1611(宇野獣医科病院)の方まで、電話にてお申し込み下さい。参加費は無料です。


  


2017年07月01日

ケニア獣医師 滝田明日香さんの来日講演のお知らせ

滝田明日香・来日講演《2017》

現在、アフリカでは数多くの野生のゾウが象牙目当ての密猟によって殺されています。このままでは、アフリカから野生のゾウはいなくなってしまいます。すぐにでも、対策を講じなければいけません。
しかし、これには、国際的なテロ組織の存在や役人の汚職といった難しい問題が絡んでいます。
せめて、象牙の消費が世界から無くなれば、象牙の密猟も減るに違いないと、昨年、ワシントン条約締結国会議では、世界の象牙市場の閉鎖勧告が出ました。その結果、最大の消費国である中国でさえ、象牙の市場を閉鎖することを決めました。しかし、残念ながら日本では、まだ、閉鎖することにはなっていません。当然、今後、世界の厳しい目は日本に振り向けられると思います。
多くの日本の企業が世界に進出し、多くの企業や日本人が高く評価されていますが、ほんのわずかな象牙の国内消費のために「象牙密猟=国際テロ組織を支持」といった悪い印象を与え、日本の評価は大きく損なわれてしまいます。
一方、東アフリカのケニアでは、象牙目的の密猟により、危機的状態にあるアフリカゾウを守り、人と野生動物が共存できる社会を作るために、様々なプロジェクトが取り組まれています。
その中心的役割を担っているのが、ケニア獣医師の滝田明日香さんです。
彼女は、今回来日し、岡崎にも来てくれることになりました。
東アフリカで起きている野生動物を取り巻く様々な問題とその対策について、その最新情報を伝えてくれます。
この講演会は、岡崎市と岡崎市教育委員会の後援も得て、一人でも多くの人々にアフリカゾウの置かれる現状を知って頂き、象牙問題にも関心を持っていただけることを願っております。
ぜひ、ご聴講ください。 

【演題】 象牙目的の密猟から学ぶ 『アフリカゾウの命の重さ』
【日時】 7月13日(木) 午後1:30~3:30
【会場】 岡崎市民会館 集会室会議室
【入場】 無料  
【定員】 60名
( 連絡先) 宇野獣医科病院 ☎0564-45-1611
( 主 催) NPO法人「アフリカゾウの涙」
  


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2017年06月30日

犬をお利口にする食事の与え方

今回は、犬との関係を良くするための『食事の与え方』について、お話しさせていただきます。
お腹のすいたコモモ
犬は、もともと獲物を捕って食べていた動物(狼)です。時には、獲物が捕れず、1週間も食べないで、空腹に耐え、獲物を探す時もあったはずです。それで体調を崩してしまうようなヤワな身体では、野生で生き抜くことはできません。飢餓には非常に強い動物です。
犬は、そういう食性を受け継いで、人の世界に入ってきました。
そのため犬は、食物を手に入れることには貪欲で、食べ物があればいつでも食べるし、やればやっただけ食べようとします。しかし、一方では、数日、食事が食べられなくとも、健康を損ねることはありません。

犬は、体重の20%もの食事(肉)を食べることができます。それ故に、犬を太らせることなく、適正量の食事を、毎日、数回に分けて与える方法では、決して、満腹させることはできません。
しかし、多くの犬がフードをカリカリ言わせながらゆっくり食べたり、残したりします。もし、空腹で食べたいという気持ちがあるなら、一気に噛まずに飲み込むのが普通です。
これは、おやつなど、多過ぎて太らせているか、ワガママか、体調が悪いか、いずれにせよ、食事の与え方には問題があります。
特に、残した食事をいつでも置いておくのは、犬をワガママにしてしまう最大の原因になります。
残した食事は直ちに取り上げなければいけません。

犬が“空腹で可哀想!!”だなんて言う人も多く見かけますが、人でも同様ですが、空腹だからこそ、食物が美味しく食べられ、食べたときには、それだけ幸せな気分にもなれます。その回数が多ければ多いほど幸せだということです。しかも、健康である証拠です。
犬は、お腹が空いているからこそ、食事を手に入れるための努力を惜しみません。
飼い主の存在を意識し、言うことを聞こうとするのも、褒められ、食事がもらえることを知っているからです。
食事は、一日に5回でも10回でも何回にでも分けて与えてやれば良いのです。一日量さえ守られていれば問題ありません。その都度、『マテ!』の命令と、それに従ったことを褒めながら与えるというのを繰り返せば、犬は、本当にお利口な子になっていきます。

犬と良好な関係でいたければ、食事の与え方はとても大切です。
犬が美味しそうに食べる姿を見れば、飼い主も安心ですし、幸せな気分にもなれます。その幸せな気分は、犬も感じ、食べる喜びをいっそう大きなものにしてくれます。
犬という動物を正しく理解し、正しく接することができれば、犬は、本当に幸せをもたらしてくれる動物だということが解るかと思います。
  


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2017年05月19日

犬と猫の上手な関わり方について、講座を開催します。

犬と猫の上手な関わり方について、講座を開催します。
今回の講座は、『岩津ゼミ』 での講座です。
『岩津ゼミ』とは、岡崎市北部地域の岩津の街(岩津天神のある街)に元気を取り戻すために、年2回開催する街興しのためのイベント(まちゼミ)ですが、今回で17回目になります。
宇野獣医科病院では、毎回、犬と猫の講座を行っていますが、今回は、犬に関しては、6月11日(日)午後1時30分~3時30分、“アイコンタクトで良い犬を育てる” というテーマで行います。
また猫は、6月4日(日) 午後1時30分~3時30分、“猫の本当の気持について教えます” というテーマでお話します。
文章ではなかなか伝えることのできない、「犬やネコの気持ちや関わり方」について、こうした講座で詳しく解説し、より深く理解してもらうことを目的に行っています。
結果として、一人でも多くの人が犬や猫と暮らす喜びがいっそう大きなものに、また、犬や猫の問題行動が解決できることを願い、行っています。
講座は全て無料ですので、お気軽にご参加下さい。
もし、興味と時間がある方は、宇野獣医科病院【電話0564-45-1611】まで、お申し込み下さい。会場は病院併設の教室で行います。定員は16名ほどです。
なお、『岩津ゼミ』では、様々な分野の講座も開催されますので、是非、一度、『岩津ゼミ』のホームページをご覧ください。

『岩津ゼミ』:http://home1.catvmics.ne.jp/~uno-vet/wan.html

第17回岩津ゼミ:チラシ表

第17回岩津ゼミ:チラシ裏
  


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2017年05月15日

今時の犬と人の関係・・とは!?

犬は、おおよそ3万3千年前に、野生の狼から、分かれて人に近づいてきました。
狼にとってはとても危険な選択をしたことになります。一つ間違えれば、人に殺され、食べられたかもしれません。それにも関わらず、人に近づき、残飯目当てに危険を犯しました。
当然、狼が野生で生きていくのは大変なことです。あらゆる能力を駆使し、獲物を捕り、子を育て、家族を養い、やっと生き続けることができるのですが、そんな能力があっても、人が捨てた残飯をあさるほうが、獲物を獲って生きるよりも有利だと判断したのでしょう。
しかし、そのためには狩猟能力より、人の行動をよく観察し、うまく順応し、人に好かれるように振る舞うことのできる能力のほうが役に立ったに違いありません。実際、警戒心は弱く、服従するよりも人に取り入ることの上手なものが、犬として生き残ったと考えられます。

そして、犬は、1万5千年前には、人の家族の一員としての地位も獲得しました。
この頃、人類は地球上あらゆる場所に生活圏を広げていましたが、それにも犬がお供したと考えられます。どんな厳しい環境においても、狩猟の手助けをし、人の生活を支えてくれる犬の存在は大きかったと思います。その人の生活スタイルにより、仕事も多様化し、より役立つ犬が選ばれ、時代とともに、様々な犬が生まれてきました。
人は、生活のために犬を飼い、犬は、人から食糧を得るために働き、その共生関係は、時の経過とともに深化し、人の生活に欠くことのできない存在となり、犬の優れた能力は、様々な分野で生かされることにもなりました。

街に徘徊する犬(タンザニアにて)

ところが、現在になって、世界中の発展途上の国々では、多くの犬が人の集まる街や集落に仕事もなく徘徊し、残飯をあさり、放浪しています。特定の飼い主がいるわけでもなく、かといって、野生に戻り、狩りをして自活することもありません。
世界中で人口が増え、犬にとって、残飯など食糧を手に入れる機会は増えました。その結果、犬は勝手に繁殖し、数を増しています。一方、人の生活スタイルは変わり、犬の力を借りなくとも生活できるようになりました。しかし、犬を養うだけの生活にゆとりはありません。かえって、このような社会では、犬との関係性は希薄になっています。

我が家の“プー”です。

一方、生活が豊かでゆとりある人々は、犬に、特別、仕事らしい仕事を与えることもなく、ただ、“可愛がり、愛する”ことを目的(愛玩)に、犬を飼っています。見方によっては、人の養育本能を満たし、人に“幸せをもたらすこと”がその犬の仕事といっても良いかも知れません。
愛玩犬として作られた犬の特徴は、本来の犬の姿や行動までも幼く、かわいらしい犬になりました。行動上も、人に甘え、へつらい、赤ちゃんのように振る舞います。心は未熟で、強い者への服従は苦手です。
食物よりも愛情を欲しがり、甘えて媚びれば、食物は無条件に手に入ることを知っているようです。ミルクをせがむ赤ん坊と母親の関係のようなものです。
人が、こういう犬と楽しく幸せに暮らすためには、精神的な乳離れをさせる必要がありますが、我が子のように、また、それ以上に可愛がりたい飼い主にとって、それは難しい問題です。しかし、そうしなければ、駄々をこね(咬むなど)、自己中心的な行為(吠える・不適切排泄など)に悩まされることになります。

犬は、人との長い付き合いの中で、獲物を捕るための狩猟能力から、人の心や気分を読み取る能力を発達させ、人と共感できる能力までも身に付けました。
これにより、犬は人の気持ちを瞬時に読み取ることができます。しかし、多くの人が、犬の気持ちを正しく理解し、適切に振る舞うことができません。もし、気持ちがかみ合わないままに暮らしていれば、“幸せをもたらしてくれるはずの犬”も、その目的が果たせないだけでなく、もどかしく不安な日々を過ごすことになります。
犬の気持ちを正しく理解して接することは、犬との幸せな暮らしのためには、とても大切なことです。
  


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2017年04月10日

動物の『生きる権利』や『命の重さ』は、みな同じ‥、ですか?

子猫の命、重さはいかほど・・?
最近は、少なくなりましたが、夜中に突然、病院のインターホンを鳴らし、『猫がケガをしているから診てくれ!!』と、何の前触れもなく、呼び出されることがありました。しかし、その猫の多くは野良猫です。
飼い主のいない動物(野生動物は別として)の診察は、原則、お断わりしていますが、状況によっては、『飼い主を探してもらうこと』を前提に預かり、治療します。しかし、最終的に見つからなければ、“安楽死”することになります。
でも、こういう事例に限って、治療費を払ってもらえないことも多く、そういう人たちの社会的良識の無さに呆れることもしばしばあります。
また、ある時、診察するかどうかで、状況を聞かせてもらっていると、それに苛ついたのか、突然、怒り出し、『猫も人も命は同じだ』、『お前は獣医だろう! この命を見殺しにするならマスコミに訴える。こんな病院は潰す!!』とまで言われ、仕方なく診察したことがあります。しかし、このままでは終われません。猫の治療はさておき、連れてきた者に対し、猫の『命の重さ』や『動物観』についてなどなど、深夜に延々と2時間、説教をし、『動物』に対する考え方を改めてもらったことがあります。

今回、このような問題に関連し、動物の『生きる権利』や『命の重さ』をどう評価するか、ということについて語ってみたいと思います。

生き物には『生きる権利』が与えられています。例えば、野生動物には、“自らの力で、与えられた自然環境の中で『生きていく権利』”があるということです。

では、人が餌を与え、生かされている動物(家畜やペットなど)の『生きる権利』や『命の重さ』はどうあるべきでしょう。

牛や豚などの家畜は、誰にとっても有益なものです。乳や卵や被毛をもたらし、あるものは使役に使い、最後は“命”に変えて、肉や皮革をもたらしてくれます。それ故に、その家畜の『命の重さ』は、お金に換算することもできます。
飼育者は、最大限の愛情を持って、管理し、育て、その利益が最大となるところで、その“命”を絶ち(屠殺し)ます。この時点での、その動物の『生きる権利』はありません。しかし、これによって多くの人々に“幸せ(食物)”がもたらされます。
すなわち、家畜の“命”は“人々の幸せ”のためにあり、人の衣食の豊かさは、家畜の“命の代償”といってもいいでしょう。そういう意味でも、家畜の“命”は愛しみたいものです。

一方、犬や猫のようなペット動物は、飼い主個人の“思い入れ”(価値観)によって、その動物の『命の重さ』が決まります。飼い主にとっては、“大切な命”です。当然、『生きる権利』も最大限に与えられます。

ところが、本来、人に幸せをもたらすべき猫が野良化し、地域の人々に迷惑をかける、疎ましい存在になったとしたら、その『命の重さ』や『生きる権利』をどう考えるべきでしょう。
もし、その野良猫に餌を与え、世話をしている人なら、その猫の『命の重さ』や『生きる権利』を守るべきだと主張するに違いありません。しかし、その地域住民は、多くの問題や迷惑を被り、その猫に『命の重み』や『生きる権利』は、正直、認めたくはありません。結局、猫に対する“個人的価値観“や“思い”によってその評価は、大きく分かれます。

一般論として、いくら世話をする人に“思い入れ”(利益)があったとしても、自ら世話をしている動物が、誰であろうと他人に迷惑をかけるようなことがあってはいけません。もし、他人に損害を与えるようなことがあれば、それを償う責任もあります。
結局、飼育動物に関する個人的価値観を他人にまで押しつけることはできません。
他人が犠牲になるような、独りよがりな“動物愛護”なんて、あってはいけないということです。“動物の保護や愛護”は、普遍的なものでなければいけません。
例えば、ツシマヤマネコやイリオモテヤマネコのように自分の力で野生に生きている山猫の“命”は、希少で、とても“重いもの”です。生物学的にも生態学的にも大切にしなければいけない、かけがえのない“命”です。その『命=生きる権利』を守る(動物保護)活動なら、誰からも非難を受けない、普遍的価値があります。
ところが、野良猫や野猫の『命=生きる権利』を守る活動は、多くの人から迷惑がられます。これは個人的価値観から発している活動だからです。従って、両者を同一視することは、全くナンセンスなのです。
もし、仮に、その野良猫が、地域に発生する有害なネズミをことごとく捕り、地域の衛生や財産を守ってくれるのであれば、地域の人々はその猫に『生きる権利』を認めるかもしれません。しかし、街の花壇にオシッコをかけて、花を枯らしてしまうなら、その猫の『生きる権利』を認めたくない人も現れるでしょう。
人から餌が与えられ、世話をされている動物は、生きていれば“幸せ”ということではなく、どれだけの“幸せ”が、人にもたらされるかが問題で、それによって、その動物の『命の重さ』や『生きる権利』が自然に決まります。

  


Posted by うのてつやす at 17:41Comments(1)人と動物の関係